25 May
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利用者にとってベストな車椅子を選ぶには、まず種類とそれぞれの特徴を把握しておくことが重要です。
●自走用と介助用
大きく分けると、利用者が自分でこぐことができる「自走用」と、利用者以外の人が操作する「介助用」があります。兼用できるタイプもありますが、ここでは自走用と介助用それぞれの特徴をご説明します。
・自走用
利用者が自分でこいで進めるように、後輪にハンドルがついています。バッテリーとモーターが搭載された電動タイプもあります。背中部分についている介護者の手押し用のハンドルには、ブレーキがついているものとついていないものがあります。後輪の大きさは約20~24インチと大きめのものが多く、小さな力でも動かしやすいのが特徴です。安定感があり、低い段差であれば乗り越えることができます。介助用に比べるとやや大きいので、使用場所の通路幅や、車に乗せる必要性の有無などを確認しましょう。
・介助用
主に介護者が後ろから操作するタイプの車椅子で、手押し用のハンドルにブレーキがついています。後輪に自走用のようなハンドルはついていません。後輪の大きさは12~18インチと比較的小さめのものが多く、通路の狭いところなどでも小回りが利くという特徴があります。自走用の車椅子よりも軽量でコンパクトな点もメリットです。折りたたんで持ち運ぶことが多い介護者には便利です。自走用に比べると安定感がやや劣るので、移乗する際などは転倒しないように注意が必要です。
●車椅子の種類
形や機能によって、車椅子の種類はさらに以下のように分けることができます。
【スタンダードタイプ】
病院や自宅などで多く使われている標準的な車椅子です。座面、背もたれ、車輪など、必要な部品は一通りそろっていて、初心者でも気軽に使い始めることができます。
【多機能・モジュールタイプ】
車椅子の各部品が動いたり角度が自由に調節できたりするタイプです。スタンダードタイプに比べて機能的で、利用者の体の大きさやニーズに合わせやすいという特徴があります。
【ティルト・リクライニングタイプ】
座面と背もたれが連動して倒れる機能を「ティルト」といい、背もたれのみが倒れる機能を「リクライニング」といいます。倒れることにより、座位(座っている状態)によるお尻や太ももにかかる体重を背中や腰に分散できるというメリットがあります。また、座位の姿勢を長時間保てない場合にも便利です。
【6輪タイプ】
一般的な車椅子は4輪ですが、もう2輪増えたタイプの車椅子です。6輪になることにより、駆動輪(普通の車椅子でいう後輪)が座面の真下にくるので、手で操作をするのが楽になります。また、小回りが利き、曲がり角のある通路などでも操作しやすいというメリットがあります。
【電動タイプ】
バッテリーやモーターが搭載され、手元のコントローラー(ジョイスティック)を使って操作する車椅子です。片手を動かせればいいので、力が弱い人でも練習さえすれば乗りこなせるでしょう。介護者側の押す力が小さくても動かせるアシストタイプもあります。坂道を頻繁に使用する人に向いています。
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